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教育改革

「 制度疲労を起こしている教育システム 」


平成16年度教育施策連絡会に出席
学校長を激励する石原知事

画像提供:東京都

 日本の近代教育制度は、明治時代、産業立国に必要な役人や技術者といった限られた人材を育成するために始まった。欧米に追いつき、そして追い越すことを目指した我が国の教育制度は、急速な近代化を成し遂げるために有効に機能した。

 しかし、近代文明が幕を閉じ、新しい文明の入り口にさしかかっている現在、もはや現在の教育システムは歴史的に齟齬をきたし、制度疲労を起こしている。

 更に戦後の教育は、どのような人材を育成するのか明確な方針を出せず、加えて「結果の平等」を偏重する悪しき平等主義が横行し、画一化された、およそ面白味のない教育が行われてきた。今や、四則演算が満足にできず、我が国の歴史も正確に知らないまま義務教育を終了する生徒が増えるなど、基礎学力の低下が懸念される状況となっている。

 今後は、全ての分野に一通り精通した、いわゆる官僚に表象されるような全天候型の人材を画一的に育成するのではなく、その人しか持ち得ないような能力、創造力を引き出す教育が、21世紀の我が国を支える礎として求められている。

 石原は上述した認識に基づき、都立の高校と大学の改革に着手している。

「都立高校の学区制撤廃」

 現在行われている都立高校改革は、一言で言えば、学校に競争原理を導入し、教育の質を高める取り組みである。中でも特筆すべきものは、かねてから石原が公約に掲げていた「学区制の撤廃」だ。

 都立高校の学区制度は 1942 年(昭和 17 年)に始まった。 1967 年(昭和 42 年)には、学校群制度が導入された。この制度は、学区内に複数の高校で群を作り、群内の各学校の学力が平均化するように合格者を振り分ける制度で、学校間格差の是正を狙いとしていた。だが生徒の選択の幅を狭め、学校間の競争意欲を低下させるなど弊害があった。この制度の導入以降、都立高校は均質化され、かつての名門は没落し、私立高校の台頭が始まった。

 石原は学区制の撤廃により、学校間に競争原理を持ち込み、学校経営の改善や教職員の資質向上などを促すとともに、特色ある学校づくりを進めている。この改革により、大学進学に力を入れた「進学指導重点校」、これまでは私立しか行っていなかった「中高一貫教育校」、体験学習などを取り入れた「エンカレッジスクール」、ITを活用した教育推進校など新しいタイプの学校が誕生し、均質化されていた都立高校に多様性が生まれたのである。

2003 年度(平成 15 年度)の入学者選抜からは完全に学区制が撤廃され、進学指導重点校を中心に、近年最高の応募倍率を記録した。学校を活性化し、魅力を取り戻す上で、横並びの廃止が極めて有効な手立てであることが、明快に証明されたのである。

 また今後は校長に教育者だけではなく、経営者としての資質も問われる。このような観点から、校長の責任の下、経営計画、バランスシート、年間授業計画などの作成と公表を行い、学校の活動状況の公開を義務付けた。生徒による授業評価制度や、自己申告と業績評価の二つを柱とする、新しい人事考課制度も実施され、教員の意識改革も行われている。

「これまでの日本にない『まったく新しい大学』を実現」

 大学改革においては、二期目の公約に掲げた通り、石原は、これまでの日本にない『まったく新しい大学』を作るべく改革に取り組んでいる。石原は、大学を学校教育のターミナルと捉えている。ターミナルである大学が変わらなければ、義務教育も高校も変わらないのである。石原は新しい大学のモデルを東京から発信することにより、日本の大学から、全ての教育を変えるべく、その引き金として都立4大学を統廃合し、まったく新しい大学「首都大学東京」の創設に着手している。

 新大学では、東京でしか学べない都市文化、都市工学などを必須の教養科目とし、これまでの縦割りの学問体系にとらわれず、劇的に学部を再編成した。具体的には「都市教養」「都市環境」「システムデザイン」「健康福祉」の4学部制で定員は計1510人。

 新しい教育システムとしては、「単位バンク(仮称)」を導入。これは国内外の他の大学で取得した単位や海外協力といった国際体験を単位として認定できるというシステムで、学生が修学年数や修学内容などを将来設計に応じて弾力的に設定することが可能となる。

 卒業要件には、一定以上の英語力が課され、使える英語を重視する。要件を満たす学生には語学の受講を免除するなど、これまでの形式的で非実践的な大学の語学教育の変革を目指している。

「首都大学東京は 2005 年度(平成 17 年度)より開校」

 更に大学に寮を設置。学生が寝食を共にしながら切磋琢磨し、互いの個性や独創性を刺激し合うことにより、人格形成をしていく場としての役割を担う。教育と経営は分離し、経営責任者と学長との役割を明確に区別。併せて大学が、徒な象牙の塔となることなく、教育者間にも健全な競争原理が働くように、教員の任期制・年俸制も導入する。「首都大学東京」は 2005 年度(平成 17 年度)より開校する。学長には岩手県立大学学長の西澤潤一氏が就任する。西澤氏は半導体研究者の世界的な権威で教育にも造詣が深い。

  石原も「東京全体が応援団となってサポートしていきますので、我こそはと思う学生諸君は雄志を抱いて、首都大学東京に集ってほしいと思います」と新大学への期待を寄せている。いかなる時代、いかなる国家においても、その最も重要な社会資本は人材である。今後も石原は新しい時代を支える人材を一人でも多く輩出するべく改革に取り組んでいく。  

詳細はこちらから

東京都大学管理本部  http://www.daigaku.metro.tokyo.jp/
東京都教育委員会  http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/


石原慎太郎公式ウェブサイト
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