『建設期』 石原慎太郎 一体? これが歴史の明け方か 俺にはみんな睡って見える ともかくも とり壊そう そして仲間の眼をさまそう 風だ 風 新しい風だ 廃墟を埋める 砂嵐だ
『いらだち』 石原慎太郎 冷え切った鋳型で 焦慮は緑青に燗れ 今日はその上を蜥蜴(とかげ)が通った もう一度火入れして これを溶かそう 幾万度 白熱の混沌に渇望(かわき)を投げこめ
『石原慎太郎が十代に描いたファンタジー』 (発行・株式会社青山アートコンサルタンジーより転載)